【路線バス探訪】横浜市交通局・23系統

23系統(奈良町線)は、もともと昭和25年に開設された中山駅前~長津田駅前~奈良町という系統ですが、現在の青葉台駅~若葉台中央などの路線群は、昭和51年から同じ23系統として運行された中山駅前~霧が丘高校への通学路線に始まり、また昭和54年のJR横浜線十日市場駅の開業を契機として、当時開発が進んだ若葉台団地および霧が丘団地とのアクセス路線が次第に拡張して形成されたものです。

またこの頃、十日市場駅前以北の各バス停で客扱いをしたい横市交(当時は通過扱いでした)と若葉台中央に乗り入れたい東急バスの思惑が一致したのか、相互乗り入れという恰好で昭和58年に東急バス青葉台営業所と共同運行(十日市場線、青23系統)を開始。このほか、神奈中も23・峰02・境21系統で十日市場駅前~若葉台中央を通ることから三社局の共通定期券が長らく発売されていましたが、東急バスの運賃改定に伴い横市交側で制度維持が困難になったことを踏まえ、令和6年に発売を終了しました。これに伴い同年7月に行先表示器のROM更新もなされ、共通定期券取扱車の表示は姿を消しました。

このほか、霧が丘地区から緑区役所へのアクセス対策からか、中山駅前と若葉台中央を結ぶ路線が存在しますが、令和3年のダイヤ改正によりその殆どが205系統に置き換えられました。また、同年に本来の23系統であった奈良町方面への路線が、運行区間を短縮したうえで98系統177系統にそれぞれ変更されたため、現在ではもっぱら若葉台・霧が丘方面と三保中央への路線だけを指すようになりました。

  • 23M 青葉台駅~十日市場駅前~郵便局前~若葉台中央
  • 23N 十日市場駅前~郵便局前~若葉台中央
  • 23S 青葉台駅〜十日市場駅〜新治町〜三保中央
  • 23L 中山駅前←新治町←十日市場駅前←郵便局前←若葉台中央(平日夕方1便のみ)
  • 23U 中山駅前→緑区役所前→新治町→十日市場駅前→郵便局前→若葉台中央(平日朝1便のみ)
営業係数:98.0(令和5年)

青葉台駅
▲青葉台駅
東急バスだけで見ても1日1,600本以上が発着する一大ターミナルで、横市交においても他系統と合わせ1日500本以上が発着するバス交通の要衝です。その本数の多さゆえに、降車場や停車枠の不足が土休日ダイヤでも顕著です。

青葉台営業所~十日市場駅前
▲青葉台営業所前~十日市場駅前
東名高速道路をくぐり、カーブする坂を上りきると十日市場駅です。

郵便局前
▲郵便局前
中山谷(なかざんや)~霧が丘高校前は本系統の単独区間となりますが、日中でも毎時最低4本以上、民間バス便を含めると概ね毎時6本以上の運行が確保されています。

三保中央
▲三保中央
昭和末期から平成初期にかけて開発された三保団地を後ろに望みます。
本系統が青葉台駅とを結ぶほか、中山駅前とのアクセスを神奈中の中54系統が担っています。

※路線紹介文の歴史部分の執筆にあたっては、rissさんにご協力をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

令和6年4月24日 公開
令和6年7月24日 一部加筆修正
令和6年10月1日 営業係数を記載
令和7年3月5日 路線紹介文を加筆修正

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