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【路線バス探訪】横浜市交通局・600系統

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600系統(都田地域交通線)は仲町台駅から都田地区センター・ケアプラザを経由し、再度仲町台駅に至る循環路線で、令和5年に開設された系統です。 かねてから都田・池辺地区では移動手段を確保すべくボランティアバスの運行を行っていますが、本系統は都市整備局主導の下、令和5年のダイヤ改正で300系統の路線分割や318系統の減便などといった路線再編と引き換える格好で実証実験が開始されました。 東方町~龍雲寺が市営バスとしての新設区間となり、令和4年に開設された都田地区センター・都田地域ケアプラザにも乗り入れますが、とりわけ龍雲寺付近が狭あいなことから小型バス(日野ポンチョ)の乗り入れができないことを踏まえ、新たに用意されたワゴン型バス(日産キャラバン)が専用車として充てられています。 1日の目標利用客数に達しなかったことから、残念ながら令和6年3月の実証実験終了に併せて運行終了が決まりました。 600A  仲町台駅→ 淡島神社前→都田地区センター・ケアプラザ→龍雲寺→仲町台駅 【循環外回り】 600B  仲町台駅→龍雲寺→都田地区センター・ケアプラザ→淡島神社前→仲町台駅 【循環内回り】 ※いずれも令和6年3月31日までの運行 ▲仲町台駅 珍しく夜に撮ってみました。どことなく異様な光景ですが、長い目で見ればありふれたものになるのかも知れません。 因みにこの日産キャラバンは定員が14名なので、運転には純粋な中型免許が必要です。尤も、乗務員の方々はもれなく大型免許を保有していますが。 ▲新開橋~折本町 IKEA港北を横目に緑産業道路に入ります。 ▲都田地区センター・ケアプラザ 令和4年に開設されたばかりで、首都高の横浜北西トンネルの直上に建てられています。 写真を見てもお分かりの通り、そこそこの勾配となっています。 ▲都田地区センター・ケアプラザ~龍雲寺 この区間では一部をフリー乗降区間としており、市交では初の試みと思われます。 奥の建物は都筑スポーツセンターです。

【路線バス探訪】横浜市交通局・2系統

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2系統(港南線)は昭和41年に開設された系統で、当初は大船駅と横浜駅前を結ぶ長距離路線でした。港南車庫前と県庁前および港湾病院を結ぶ路線になったのち、平成17年に港湾病院がみなと赤十字病院に移転統合すると、港南車庫前~みなと赤十字病院に落ち着きました。 病院へのアクセスが目的とはいえ、依然長距離路線だったことを踏まえ、令和3年のダイヤ改正により上大岡駅前を境に分断。港南車庫前発着は一部が出入庫便を兼ねるようになった一方、みなと赤十字病院発着は磯子所管となり平日7往復、土休日3往復にまで減便されました。 令和6年のダイヤ改正により、磯子所管となったみなと赤十字病院発着が運行終了となります。路線の大部分が神奈中の船20、港61系統などと並行していることに加え、港南区総合庁舎前(港南中央駅)~尾上町(関内駅)では市営地下鉄ブルーラインともほぼ並行していることから、代替路線は確保されているものと判断されたのでしょう。 2B  港南車庫前~日野小学校前~上大岡駅前 2E  上大岡駅前~吉野町駅前~日本大通り駅県庁前~みなと赤十字病院 ※令和6年3月31日までの運行 ▲上大岡駅前 約20年見られたこの行先も、上大岡駅では見られなくなります。磯子所管ということでエアロスターもやってきます。 ▲向田橋~南小学校前 向田橋~弘明寺間は市交では本系統のみが走る単独区間で、2系統Eの廃止により撤退となります。 ▲本町4丁目~本町1丁目 本町三丁目交差点をこの方向に右折するこの光景も見納めとなります。 ▲みなと赤十字病院 市交としては本系統のほか58系統が乗り入れますが、土休日は夜間1本に限られるため、日中の乗り入れは消滅となります。

【路線バス探訪】横浜市交通局・304系統

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304系統(茅ケ崎線)は江田駅から御影橋・大原を経由し、北川橋南に至る路線として昭和63年に開設された系統です。程なくして設定されたみずきが丘経由が現在の路線の源流となっており、平成5年の市営地下鉄ブルーラインあざみ野延伸に伴う路線分割により、センター南駅以西が本系統として残りました。 異なる鉄道路線の駅同士を短絡で結ぶ系統ではありますが、いずれかの駅の徒歩圏であるバス停も多いからか需要はさほど高くはなく、現在は毎時1本程度の運行にとどまっています。 304E  江田駅~みずきが丘~センター南駅 ▲江田駅入口 並行する 301系統 も同様ですが、この付近は国道246号線との流出入も相まって混雑する箇所です(撮影時は夕方ながら珍しく空いていました)。それに加え、市交は東急田園都市線を挟んだ西口のロータリーを使用する関係で更に所要時間が延びがちとなりますので、ラッシュ時に早く駅に向かえるよう 江田駅入口 のバス停が設けられた経緯があります。 ▲折田公園前~みずきが丘 写真右側は折田不動公園で、港北ニュータウン開発前からある里山がそのまま残されています。 ▲折田公園前~みずきが丘 みずきが丘という名称は地名由来ではなく、バス停の西側に位置する「港北ニュータウンみずきが丘住宅」からきています。蛇足ながら、この道路は都筑区初の自転車レーンとして、平成24年に約1kmの通行帯が整備されました。 ▲荏田東~都筑区総合庁舎 中村交差点を左折すると区役所通りに入り、終点ももうすぐです。 並行する江田駅~荏田高校前については 301系統 も併せてご覧ください。

【路線バス探訪】横浜市交通局・301系統

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301系統(江田線)は江田駅から荏田南を経由し、仲町台駅に至る路線として平成5年より運行しています。かつては市が尾駅から大丸・荏田南を経由し、江田駅に至る路線でしたが、現在の路線は市営地下鉄ブルーラインのあざみ野延伸に伴う300系統の路線分割によって入れ替わる形で誕生しており、実質的に2代目の路線となります。 305系統に次ぐ港北ニュータウン地区の主力路線で、異なる鉄道路線の駅同士を結ぶこともあり深夜バスも双方向で運転されました(復路は平成31年廃止)。そのほか、中の瀬経由でセンター南駅へ行く路線や、江田駅~都筑ふれあいの丘駅の区間便もありましたが、現在はほぼ元あった路線のみに落ち着いています。 301G  江田駅~荏田南~向原~仲町台駅 301I  江田駅←荏田南←池田 (1日朝1本のみ) 370 A  江田駅→荏田南→向原→仲町台駅 (令和2年4月27日~運休) ▲江田駅入口~富士塚 荏田坂とも呼ばれる比較的なだらかな坂を上ります。写真右側にはかつて家電量販店のワットマンがありましたが、同社とは関連の無いリサイクルショップとインターネットカフェになったのち、いずれも閉店し現在は更地になっています。 ▲荏田高校前 304系統と合わせて本数が多いこともあってか、雨天時を中心に当校生徒の利用も見られます。 ▲都筑ふれあいの丘 背後の煙突は、ごみ焼却工場である都筑工場のものです。130mの高さを誇り、周辺に高い建築物が無いこともあって周辺のシンボルとなっています。平成23年に現在の白と青のツートンに塗り替えられました。 ▲向原 平台~仲町台駅間は本系統の単独区間となります。さすがニュータウンということで、随所に歩道橋が設けられ歩車分離が徹底しています。 荏田高校入口交差点から東側は片側3車線道路となり、江田駅付近の渋滞を除くと恵まれた路線環境です。

【路線バス探訪】横浜市交通局・73系統

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73系統(川和高校線)は昭和39年に開設された系統で、当初は中山駅前と川和高校前を結ぶ通学路線としての側面の強い系統でした。 港北ニュータウンの開発が進むと、路線を延伸する格好で都筑ふれあいの丘などを経由する循環線に移行しますが、長くは続かずセンター南駅を挟むかたちで2ルートに分断。後に当駅より東側を運行する都筑ふれあいの丘経由便は、80系統(2代目)として独立しました。 市営地下鉄グリーンラインの開業(平成20年)で都筑ふれあいの丘駅に乗り入れるようになった後、平成22年に半年間だけ運行された274系統の代替としてみずきが丘経由に変更され、とりわけ1日2~4往復しかバス運行が無かった荏田高校入口~牛谷戸間では大幅な本数増となりました。 輸送力調整を目的に、当時所管していた港北ニュータウン営業所に中型車が導入された平成8年以降は専らそれが宛がわれるようになりましたが、緑を経て若葉台に所管が移ったのち中型車が経年により廃車が進むと、大型車での運行がメインとなる時期もありました。緑に再移管された平成26年以降は、再び中型車の運行に戻っています。 令和5年のダイヤ改正によりセンター南駅を起終点とする循環運行に改められ、中山駅前からは撤退しました。区間増発と回送距離の兼ね合いか、午後運行の内回り便において瑞雲寺前止まりと川和町止まりが誕生。とりわけ後者はかつての3系統や43系統などで設定があった行先で、港北ニュータウン営業所の廃止以来となります。 73M  センター南駅→二の丸→川和町→みずきが丘→センター南駅  4本 【循環外回り・午前運行】 73L  センター南駅→みずきが丘→川和町→二の丸→センター南駅  平4本 土休5本 【循環内回り・午後運行】 73N  センター南駅→みずきが丘→川和町→瑞雲寺前  平2本 土休1本 73O  センター南駅→みずきが丘→川和町  1本 ※運行本数は令和5年1月現在のものです。 ▲華蔵橋 整備から長らく放置されたバスベイでしたが、平成28年になりようやく華蔵橋(けしょうはし)としてバス停が新設されました。 ▲ 川和高校前~牛谷戸間 右側は旧港北ニュータウン営業所の出入口で、かつて入庫便がこの経路を使用していました。本系統においては交差点の右左折回数を減らすためか平成29年10月に経路変更がなされ、同営業所廃止以来の市営バス乗り入れと

【路線バス探訪】横浜市交通局・305系統

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305系統(佐江戸線)は市が尾駅から石橋を経由し、中山駅北口に至る路線として平成2年に開設されました。加賀原付近は集合住宅も多いことに加え、京セラの事業所が所在する関係で双方向で利用者が多く、港北ニュータウン地区の主力路線です。 長らく市が尾駅と石橋の区間便に重きが置かれ深夜バスも運行されましたが、コロナ禍を経て東急バス市が尾中山線の運行減を補てんする狙いもあるのか、現在は通し便が主体となっています。 港北ニュータウン営業所の廃止後、周辺住民の着席需要を考慮したのか306系統と同じく川和高校入口始発の設定がありましたが、令和3年に川和中学校始発に短縮されています。また、このタイミングで若葉台との共管路線になりました。 305A  市が尾駅~見花山~石橋~中山駅北口 305B  市が尾駅~見花山~石橋 305C  川和中学校→石橋→中山駅北口 (平日朝4本のみ) 372A  市が尾駅→見花山→石橋 (令和2年4月27日~運休) ▲見花山~夕焼け橋間 富士見が丘交差点にて。この右折レーンに入るのは本系統のみです。 ▲石橋 東側には区間便の折り返しで使用する詰所が設けられており、横浜交通開発がフランチャイズ経営するファミリーマートを併設します。 なお、石橋バス停はこの詰所周辺と県道12号線上の2か所にあり、中山駅北口発着は往復ともに同名のバス停を二度通ります。 ▲千代橋~貝の坂間 県道12号線を僅かに走ると西(写真左側)に逸れ、かつて市交が運行していた東急バス市が尾中山線(市43系統)と合流します。 ▲青砥~蓮生寺前間 歩道は片側にしか無く、電柱も道路に張り出している昔ながらの区間です。 貝の坂~中山駅北口間は東急バス市が尾中山線との共通定期券協定区間で、区間内は前面行先表示器にもその旨を表示します。

【路線バス探訪】横浜市交通局・306系統

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306系統(大丸線)は市が尾駅からセンター南(現・都筑区総合庁舎)を経由し、あざみ野駅に至る路線として平成2年に開設されました。平成5年に市営地下鉄ブルーラインがあざみ野まで延伸するとセンター南駅で分割され、市が尾駅側は現在の本系統に、あざみ野駅側は311系統(初代)として独立しました。 港北ニュータウン営業所が所管していた頃は出入庫便が本系統に組まれ、区間便を含め多くのバス運行がありましたが、今日では概ね毎時2本に落ち着いています。平成19年に緑営業所に移管して久しいですが、かつての名残からか始発の1本に限り、旧港北ニュータウン営業所にほど近い川和高校入口始発の区間便が今も設定されています。 平成20年のグリーンライン開業に合わせ、日中帯に限り大丸付近に設けられた都筑ふれあいの丘駅を経由するようになりました。若葉台との共管路線となった令和3年には、晴れて全便が同駅経由に変更され今日に至ります。 306H  市が尾駅~見花山~都筑ふれあいの丘駅~センター南駅 306I  川和高校入口→見花山→都筑ふれあいの丘駅→センター南駅 (1日朝1本のみ) ▲東福寺前~東市が尾小学校前 県道12号線のバイパスとして整備された市道池辺市ケ尾線を駆け上がります。 ▲泉天ケ谷公園~川和高校入口間 右の敷地はかつて港北ニュータウン営業所が所在していましたが、廃止後は富士通の横浜港北データセンターとなっています。 ▲見花山~大丸間 本系統は305系統や124系統などと経路が重複する関係で単独区間は存在せず、この富士見が丘交差点で市が尾駅方向とセンター南駅方向を行き来するのが唯一の単独要素です。 ▲都筑ふれあいの丘駅~御影橋間 奥のAOKIは横浜港北総本店を名乗り、本社機能も有します。平成22年5月までは「次は、大丸、大丸。AOKI前でございます。」という車内放送広告も流していました。