【路線バス探訪】横浜市交通局・90系統

90系統(西八朔線)は中山駅前からさつきが丘を経て青葉台駅に至る系統として、東急田園都市線が長津田に延伸した昭和41年に開設されました。

路線経路としては中山駅北口発着となり、のちに中山大橋経由に変更される程度で大枠は変わっていませんが、所管営業所の変遷が激しく、現在の緑(開設時)→港北ニュータウン(平成3年)→緑(平成19年)→若葉台(平成20年)となっています。

開設当初から東急バス高津営業所(昭和56年に青葉台に移管)との共管路線で、同社では中山線(青90系統)と称します。運行本数は綺麗に二分されダイヤ調整もなされています。元を辿ると、神奈中が中山駅~原町田駅(後の町71系統、平成28年廃止)にて路線免許を有しており、東急田園都市線延伸に伴う青葉台駅の開業により二社局が参入した格好で、神奈中も平日朝の2往復に限り本系統を運行します。東急および神奈中は一貫して大型車での運行ですが、市交は74系統との組ダイヤとしている関係で、平成9年以降は中型車をメインとしていました(経費節減による)。若葉台から中型車が消滅した平成25年以降は大型車に回帰しています。

なお、東急バスの運賃改定が影響したのか、本系統の三社局共通定期券の発売が令和6年に終了しました。こうなると沿線の定期利用者は今後いずれかの事業者の全線定期券を購入することになり、共同運行を行うメリットは利用者側にはもはや無いように思えますが、今後の動向に注目です。

  • 90A 中山駅北口~さつきが丘~青葉台駅
営業係数:110.0(令和5年度)

中山大橋
▲中山大橋
昭和61年に開通した橋で、これにより中山駅北口発着の系統は都橋からの経路変更が進みました。ここを渡った奥(北側)は市街化調整区域になるため、手前の中山駅側とは雰囲気が一変します。

山谷みどり台~宮前
▲山谷みどり台~宮前
当地周辺は西八朔町という地名ですが、その名は果物由来ではなく針折(はざく)に当て字をしたものだそうです。

宮前~さつきが丘
▲宮前~さつきが丘
ここから青葉区に入ります。植物由来のひらがなの地名が増えると田園都市線沿線らしさが増してきます。

青葉台営業所前
▲青葉台営業所前
市交が他社営業所最寄りのバス停を通る例は意外と少なく、ここ以外では駒岡車庫(6、104系統)と杉田平和町(61系統)程度のものです。

経路が重複する青葉台駅前は、23系統も併せてご覧ください。

令和6年5月20日 公開
令和6年10月1日 営業係数を記載

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