【路線バス探訪】横浜市交通局・73系統

73系統(川和高校線)は昭和39年に開設された系統で、当初は中山駅前と川和高校前を結ぶ通学路線としての側面の強い系統でした。
港北ニュータウンの開発が進むと、路線を延伸する格好で都筑ふれあいの丘などを経由する循環線に移行しますが、長くは続かずセンター南駅を挟むかたちで2ルートに分断。後に当駅より東側を運行する都筑ふれあいの丘経由便は、80系統(2代目)として独立しました。

市営地下鉄グリーンラインの開業(平成20年)で都筑ふれあいの丘駅に乗り入れるようになった後、平成22年に半年間だけ運行された274系統の代替としてみずきが丘経由に変更され、とりわけ1日2~4往復しかバス運行が無かった荏田高校入口~牛谷戸間では大幅な本数増となりました。

輸送力調整を目的に、当時所管していた港北ニュータウン営業所に中型車が導入された平成8年以降は専らそれが宛がわれるようになりましたが、緑を経て若葉台に所管が移ったのち中型車が経年により廃車が進むと、大型車での運行がメインとなる時期もありました。緑に再移管された平成26年以降は、再び中型車の運行に戻っています。

令和5年のダイヤ改正によりセンター南駅を起終点とする循環運行に改められ、中山駅前からは撤退しました。区間増発と回送距離の兼ね合いか、午後運行の内回り便において瑞雲寺前止まりと川和町止まりが誕生。とりわけ後者はかつての3系統や43系統などで設定があった行先で、港北ニュータウン営業所の廃止以来となります。

  • 73M センター南駅→二の丸→川和町→みずきが丘→センター南駅(4本)
    【循環外回り・午前運行】
  • 73L センター南駅→みずきが丘→川和町→二の丸→センター南駅(平日4本、土休日5本)
    【循環内回り・午後運行】
  • 73N センター南駅→みずきが丘→川和町→瑞雲寺前(平日夜1本のみ)
  • 73O センター南駅→みずきが丘→川和町(午後1本のみ)
    ※運行本数は令和6年10月現在のものです。
営業係数:272.7(令和5年度)

華蔵橋
▲華蔵橋
整備から長らく放置されたバスベイでしたが、平成28年になりようやく華蔵橋(けしょうはし)としてバス停が新設されました。

川和高校前~牛谷戸間
川和高校前~牛谷戸間
右側は旧港北ニュータウン営業所の出入口で、かつて入庫便がこの経路を使用していました。本系統においては交差点の右左折回数を減らすためか平成29年10月に経路変更がなされ、同営業所廃止以来の市営バス乗り入れとなっています。

川和高校前
▲川和高校前
かつては11系統に並び、バス信号機が設置されるレベルの狭あい区間でしたが、平成22年に歩道やバスベイ整備を含めた拡幅工事が完了しました。

川和町
▲川和町
当地はかつて緑営業所川和派出所が存在したバス交通の要衝で、2000年代前半で見ても3・43・95系統など多くの路線が行き来しましたが、今や市営バスは本系統のみとなり、両方向を合わせても1日10本程度しか来なくなってしまいました。
但し、派出所の名残として一部敷地(写真左側)が川和詰所として残されており、写真のように乗務員休憩で回送車が出入りします。

経路が重複する開戸~貝の坂は、4180系統を、荏田高校入口~センター南駅は304系統も併せてご覧ください。

令和6年2月18日 公開
令和6年10月1日 ダイヤ改正に伴い運行本数を修正

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