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【路線バス探訪】横浜市交通局・260系統

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260系統(東戸塚平和台線)は東戸塚駅前から権太坂上を経て平和台折返場に至る路線として、平成26年に開設された系統です。東戸塚駅前と平和台を結ぶ路線としては神奈中の横17・東21・205系統が既にありますが、本系統は 210 ・214系統(平成29年開設)と同じく、今や市交のいちエリアに成長したグリーンタウン入口を回ります。 特徴なのが運行ダイヤで、平日はラッシュ時のみ6、7本の運行に留まっているのに対し、土休日は8~17時台にかけて毎時1本が運行されています(いずれも令和6年時点)。 260A  東戸塚駅前~権太坂上~平和台折返場 営業係数:128.7 (令和5年度) ▲グリーンタウン入口~境木地蔵尊 この辺りは210系統の開設後に道路が開通した区間で、2車線ながら歩道も広く取られた直線道路として整備されました。 ▲境木地蔵尊~権太坂上 武相国境のモニュメントがある境木地蔵尊を過ぎると、カーブと坂が続く狭い道を通っていきます。なおこの間に境木中学校前を通りますが、本系統はバス停位置の関係と、210系統との遠近分離も兼ねているのか往復ともに通過となります。 ▲権太坂上~児童遊園地入口 この区間はかつて28(初代)・77系統が通りましたが、前者は平成17年に片運行に縮小(その後令和4年に廃止)、後者は平成18年に神奈中に移譲されたことで市交として平和台側に向かう路線は消滅していましたが、本系統の開設により復活しました。 ▲平和台折返場 平和台詰所を併設し、本系統に加え 53 ・79・199系統が乗り入れアクセスは比較的容易ですが、エリアが縮小した昨今はある種果てのバス停という感もあります。 令和6年8月30日 公開 令和6年10月2日 営業係数を記載

【路線バス探訪】横浜市交通局・181系統

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181系統(砂糖工場線)は鶴見駅前から明神前を経由し、横浜さとうのふるさとに至る路線で、平成19年に17系統から独立した系統です。遅くとも昭和42年には現在のルートが確立しており、区間便を含めると戦時下となる昭和16年から運行されている歴史のある路線です。 因みに終着バス停となる横浜さとうのふるさとの名称は、平成9年から平成16年にかけて運営された横浜さとうのふるさと館が由来となっており、同施設の閉館後も元館長の働きかけによってバス停名は改称されず今日に至っています。 [外部サイト参考] 181A  鶴見駅前→明神前→ 横浜さとうのふるさと 181F  鶴見駅前←明神前← 横浜さとうのふるさと 181B  生麦→明神前→ 横浜さとうのふるさと (平日、土曜のみ) 181G  生麦←明神前← 横浜さとうのふるさと (平日朝のみ) 181E  明神前→ 横浜さとうのふるさと (平日朝のみ) 営業係数:123.1 (令和5年度) ▲食肉市場前~新興駅前 かつて当地には貨物駅が所在しましたが、平成14年ごろに列車の発着は無くなり、駅舎やレール(踏切)も撤去されたのち、平成22年に正式に廃止されました。それから久しいですが、今日でもバス停のほか交差点名にもその名を残しています。 なお、左折専用レーンの新設に伴い、復路の新興駅前バス停(のりば1)は同年に廃止されています。 ▲コスモ石油前~大黒大橋 後ろに見える2本の塔はJERA横浜火力発電所の排気塔で、200mもの高さを誇ります。かつて所内には東電の見学施設(トゥイニー・ヨコハマ)がありましたが、震災を機に閉鎖された後、イチゴ狩りを通年で楽しめる施設が令和4年にオープンしています。 ▲塩水港精糖前 横浜さとうのふるさと館を運営した製糖会社ですが、当地にあった本社は平成20年に東京都に移転しており、こちらもバス停名のみが形骸的に残っています。 ▲横浜さとうのふるさと スカイウォークなどと並び、後ろにはベイブリッジを臨むことができます。かつては大黒町岸壁を名乗り、砂糖工場前を経て現在のバス停名に至ります。 令和6年8月28日 公開 令和6年10月2日 営業係数を記載

【路線バス探訪】横浜市交通局、鴨居・東本郷線

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鴨居・東本郷線(221系統)は鴨居駅前から東本郷郵便局を経由し、東本郷ケアプラザに至る路線として平成19年に開設された系統です。開設以来、どうしたことか各種案内では路線名が前面に出され、営業所に掲示される運行系統表にすら系統番号は表記されない徹底振りとなっています。 路線名からも推察される通り、丘の上に位置する東本郷地区へのアクセス路線となっており、特に9時~16時台に運行される日中ルートはアップダウンを繰り返す乗りごたえのあるものとなっています。 また、朝夕ルートの往路と日中ルートにおいては系統開設の平成19年以来、一度もダイヤが変わっていない(令和6年時点)のが特筆され、収支はともかく堅調な利用状況であることが推察されます。 221A  鴨居駅前~東本郷郵便局~東本郷ケアプラザ (朝夕夜のみ) 221B  鴨居駅前~東本郷1丁目~東本郷ケアプラザ (日中のみ) ▲ 殿谷戸 ( とのやと ) ~東本郷郵便局 鴨居駅前を出て牧野記念病院前を過ぎると上り勾配となり、これだけを見ても路線バスの需要があることが伺えます。 ▲東観寺入口~ 御嶽前 ( みたけまえ ) 日中ルートにおいては途中、僅かながら 39系統 のルートを走行します。 それでも幅員に余裕がある道路ではないので、道路環境だけで見ると小型車クラスで適正な感はあります。 ▲第三団地 正式には県営東本郷団地を名乗りますが、この界わいで3番目に建てられたことからこう通称されるようです。 ▲東本郷ケアプラザ 再び39系統のルートを僅かに走行し、そこから逸れて右手の東本郷下田公園の道路で降車扱いの後、一周する経路を執り復路の客扱いをします。 令和6年8月24日 公開 令和6年10月2日 営業係数を記載

【路線バス探訪】横浜市交通局・92系統

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92系統(笹山団地線)は笹山団地から横浜駅西口に至る路線として、昭和42年に開設された系統です。 梅の木以東で急行運転を行っており、それより先は梅の木保育園前(復路のみ)、川島町、上星川、和田町、峯小学校前、洪福寺と横浜駅西口にのみ停車します。長らく緑の所管でしたが、平成20年の交通開発への管理委託を機に保土ケ谷に移管されました。その後、令和2年に副所管として緑が再び加わり、共管路線となりました。 平成21年より鶴屋町3丁目交差点の混雑対策として、土休日ダイヤの往路に限りその手前の浅間下交差点で右折し、通過扱いながら岡野町を経由します。洪福寺発車後は、ご丁寧にその旨を伝える車内合成音声も流れています。 ダイヤ改正の度に減便が続いていますが、令和6年のダイヤ改正にて、一部便を振り返る形で保土ケ谷車庫前発着が新設。長距離運行の是正として、運行区間の短縮も始まった格好となります。 92A  笹山団地→笹山団地中央→梅の木→洪福寺→横浜駅西口 (平日のみ) 92B  笹山団地中央←笹山団地← 梅の木 ← 洪福寺 ← 横浜駅西口 92C  笹山団地→笹山団地中央→梅の木→洪福寺→(岡野町)→横浜駅西口 (土休日のみ) 92D  笹山団地→笹山団地中央→梅の木→保土ケ谷車庫前 92E  笹山団地中央←笹山団地← 梅の木 ←保土ケ谷車庫前 営業係数:173.2 (令和5年度) ▲笹山団地〜笹山団地中央 昭和42年より順次入居が開始された県営団地で、笹山団地中央の南側の路地には笹山商店街が形成されています。時計が止まっているのはご愛嬌でしょうか。 ▲川島町〜上星川(その1) 国道16号線に入り、環状2号線を潜ると片側2車線となります。 83系統の梅の木経由便が廃止された令和4年に単独区間になってしまった箇所で、途中の西谷妙福寺前、杉山神社前、保土ケ谷中学校前は通過となるため、本系統が通りながらも実質的な市交の撤退バス停となっています(ただしバス停の管理は市交が継続)。 ▲川島町〜上星川 (その2) この辺りは国道16号線のすぐ横まで相鉄線が迫っています。左奥の高架は東海道貨物線で、騒音等防止の観点からシェルター状に覆われています。 ▲浅間下〜岡野町 先述の通り、土休日の往路は通過扱いながら岡野町を経由しており、路線図に無い経路を走行しています(神奈中の62系統も同様)。 蛇足ながら

【路線バス探訪】横浜市交通局・48系統

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48系統(中央市場線)は横浜駅前から中央市場前に至る路線として、昭和42年に開設された系統です。その名の通り、横浜市中央卸売市場へのアクセスを目的とした路線で、かつては市場開場日に合わせて平日と土曜のみの運行でした。 平成に入り沿道の山内ふ頭内に存在した浅野ドックが閉鎖されると、超高層マンションが立ち並ぶコットンハーバー地区として再開発され、今日ではその住民に向けた性格が強くなっています。 平成25年の路線再編で循環線化されるとともに、同時に廃止された46系統の代替として平日朝の2便に限り東神奈川駅前への乗り入れを開始。その後、令和4年のダイヤ改正で東神奈川駅前発着が大幅に増発され、時間はやや不規則ながら終日乗り入れが実現しました。 48B  横浜駅前← 中央市場前←コットンハーバー← 東神奈川駅前 48C  横浜駅前→ 中央市場前→コットンハーバー→ 東神奈川駅前 48D  横浜駅前→ 中央市場前→コットンハーバー→横浜駅 48E  横浜駅前→中央市場前→コットンハーバー 営業係数:113.2 (令和5年) ▲中央市場通り~中央市場前 高島線と通称される貨物線のガードをくぐると、周囲の雰囲気が変わり市場らしさが出てきます。 ▲中央市場前~星野町公園前 東日本で最初(全国では京都市、高知市に次ぎ3番目)の中央卸売市場として昭和6年に開場し、正式には横浜市中央卸売市場と称します。記事執筆時点では、市場センタービル後ろのF1棟が建て替えのため更地となっています。 ▲コットンハーバー 当バス停周辺の大規模超高層マンション群の名称が由来となっており、地上32階建ての高さを誇ります。 ▲ 千若町 ( ちわかちょう ) 2丁目 かつて46系統が運行した区間で、奥の橋を渡った先は米軍の横浜ノースドックとなります。 令和6年8月10日 公開 令和6年10月2日 営業係数を記載

【路線バス探訪】横浜市交通局・1系統

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1系統(鴨居町線)は横浜駅前から反町、三ツ沢西町、梅の木を経由し、中山駅前に至る路線として昭和36年より運行する系統です。その系統番号からもイメージされる通り、市営バス開業時(昭和3年)に開設された三ツ沢線(神奈川~青木橋~反町東横電車前~三ツ沢)が本系統のルーツであると考えられており、そこから数えると90年以上の歴史がある路線です。 しかしながら、大規模再編成のあおりを受け平成19年に出入庫路線を除き神奈中に移譲され、以降は中山駅前~緑車庫前のみが細々と残ります。なお、この出入庫路線は伝統的に系統番号を未表示としていましたが、平成28年になって系統番号を表示するようになりました。 今日では12、39系統の出入庫に加え、両系統の区間便として平日朝晩の数便と土休日朝の2便のみが設定されています。 1E  中山駅前←白山ハイテクパーク←緑車庫前 1F  中山駅前→緑消防署前→白山ハイテクパーク→緑車庫前 (平日のみ) 営業係数: 98.4 (令和5年) ▲中山駅前~西村橋 中山商店街を抜けていきます。この区間は後述する経路変更により、往路は通らなくなりました。 系統番号があるおかげで移譲前の往年の姿をほうふつとさせます。 ▲中山駅前~緑消防署前 一方こちらは往路のみが通る経路で、平成28年の経路変更(中山駅前周辺のバス路線一方通行化)により初めて路線バスが通るようになりました。 ▲上山町~石神 かつてここにあった雪印メグミルクの横浜チーズ工場が平成27年に閉鎖された後、住友商事が物流施設(SOSiLA横浜港北)を建設し、平成30年に稼働を開始しました。 ▲白山ハイテクパーク 先端技術産業の集積立地を図った企業団地として昭和60年より開発され、村田製作所やJVCケンウッドなど6社の事業所が肩を並べます。 (おことわり・本系統は記事執筆時点で本数僅少のため、他系統の写真で代用しておりますことをご容赦ください。) 令和6年8月2日 公開 令和6年10月2日 営業係数を記載